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旅の思ひ出②

  • ito-s7
  • 3月7日
  • 読了時間: 6分

更新日:3月20日

またまた、ブログ更新が滞ってしまい申し訳ありません。

例のごとく、30年前の海外旅行のエピソードを載せたいとおもいます。


「海外で一番の恐怖体験」

今までアジアを中心に26ヶ国、のべ40回以上の渡航経験があるの中で、一番恐怖に慄いた出来事を1つ紹介します。


それはカンボジアでの出来事です。

みなさん、ご存じのようにカンボジアと言えば、アンコールワットやシュムリアップなどの観光地を想像するか、ポルポト派の大虐殺のあった国のイメージがあるかと思います。


25年くらい前に、初めてカンボジアに行きました。ちょうどその時、アンコールワット等の遺跡群が世界遺産に登録された時だと思います。

当時の私は、その遺跡を一目見たくて、飛行機に飛び乗った記憶があります。

*その頃、私は大学生でもありましたので、ゼミの先生に頼み込んで大学の海外研究の申請を行い、許可されると渡航費用の一部が大学から支給される制度をおおいに活用していました。

デメリットは帰国後に膨大な研究報告レポートを書かなくてはいけないのが難点でした💦


そんな感じでカンボジアに降り立った私は、遺跡群の近くの町に宿泊しました。

現在は分からないのですが、遺跡群の周辺はジャングルや地雷跡地ばかりで、10キロくらい離れた町に滞在した気がします。

いよいよアンコールワット遺跡群を見に行く日となりました。

ホテルからタクシーをチャーターし、アンコールワットに到着しました。


*参照でアンコールワットの画像を載せようと思ってのですが、著作権があるみたいなので皆さんでお調べくださいm(__)m


特徴的なのは、ジャングルと遺跡が一体化していることです。長い年月を経て、人工物と自然が一体となる風景は今でも忘れません。像や建造物は石に彫刻しており、千年以上の歴史を感じるには充分すぎる佇まいです。

私は予想以上の遺跡に圧巻され、ほぼ一日中見ていた気がします。


前フリが長くなりましたが、いよいよ恐怖体験のお話です💦


こんな感じで、感動と興奮に包まれた私は15時くらいにアンコールワットを後にしたと思います。

遺跡前は長い通路となっており、その出入り口には客を待つ自転車タクシーやバイクが客待ちをしていました。

タクシーに乗ろうとしたとき、ポケットから手持ちのお金を確認しました。

入国2日目くらいで高額紙幣しか持ち合わせてなく、「細かいお金に崩すのも面倒くさいし、気分がいいから歩いて帰ろう♪」と歩き出しました・・・。

*今思うと、反省点はたくさんあります・・・。①少額紙幣を準備してなかったこと。

②人前で手持ちのお金を確認したこと  です。


最初は気分よく、ホテルのある町にむけてジャングルの中を切り開いた幹線道路をひたすら歩いていました。

時折、露店のお店が数ヶ所、給水地点のように店を広げているのですが、「ザ・地元民の為の店」なので、私には見向きもしません。

かれこれ歩いて1時間くらいでしょうか??

一向に、町が見えてこないんです・・・。

ホテルからタクシーに乗った時は体感で20分くらいだと感じていたのですが💦💦


ふと後ろに目をやると、地元の若者が2人並んで歩いていました。

その時はなにも気にしなかったので、のんきにまた私は歩き出しました。

ちなみに私の服装は、薄っぺらいビーチサンダル、入浴介助用の短パン、使い古したTシャツです。


さらに歩くこと数十分・・・。

まだまだ町は見えません・・・。

明らかに太陽が傾き始めました・・・。

「おかしいな???道間違えたかな?」と地図を何回も確認します。

街中なら目印や建物で方向を決めるのですが、ここは幹線道路、道と森しかありません💦

悩みながらまわりをキョロキョロすると、先程の若者が4人に増えています。

そして、木の枝かこん棒みたいなものを持って、立ち止まっている私を笑って見ています。


私の危機察知レーダーが赤信号になりました。

「あいつら、野盗かな?」

私は平静を装い、またゆっくりと歩き始めました。

しかし、頭の中は、「道に迷っている私」+「野盗に襲われちゃうかもしれない私」+「そろそろ体力が尽きてきた私」が混在し、軽いパニックになっていました。


それでも歩くしかありません・・・。

たま~に、休憩したふりをして後ろを振り返るのですが、私が止まると彼らも止まって、私を見つめています。


その時です。

宿泊した町の標識が見えてきました!!

町まであと2キロの標識です。

「良かった~。」と安堵しながらも、次第に夕暮れよりも暗闇が増してきました・・・。

そして後ろを振り返ると、あきらかに臨戦態勢の4人が笑顔から戦闘モードの顔に変わっていました。


「殺されるかも・・・。」本気で思いました。


カンボジアの名もなき幹線道路でボコボコにされ、身ぐるみはがされている自分を想像しました。

「あ~、ここで殺されるなら、もっとうまいもん食べときゃよかったな~。」そんなこと考えていた気がします。

正直、初めての場所。なにもない道。ちょうど海外経験も増え調子に乗っていた時期だったのかも知れません・・・。

 歩き疲れていた私の頭にひとつの曲が流れました。

 爆風スランプの「Runner」です。


人は極限まで行くと、かなりなアドレナリンが分泌され、ある意味おかしくなります・・・。


座り込むフリをして、ビーチサンダルを手に持ち、クラウチングスタートからの全力疾走です!!

走る私の頭の中は、大音量で「Runner」が流れています!!

2キロ先の町まで、走り続けます。

口の中が乾いて血の味がします。


振り返ると、鬼の形相で4人も追いかけてきます。

生まれて初めて、2キロ走りました・・・。

生まれて初めて、ランナーズハイを経験しました・・・。


町に入り、ホテルのゲートをくぐり、ホテルマンに抱き着き後ろを振り返ると4人組が物陰でこちらを伺っていました。

その後、私は部屋に戻りましたが、帰国日までホテルから出ることができませんでした。


足の裏は血だらけでしたし、せっかく楽しみにしていた市内観光も恐怖の為、行くことができず、帰国当日はホテルから空港までタクシーから車窓を眺めるだけで精一杯でした。


初めてのカンボジア旅行はとても苦~い思ひでとなりました💦


後学の為に、私が野盗に襲われそうになった原因です。

①小額紙幣を持っていなかった。⇒これはよくある話ですが、小さな店やタクシーは高額紙幣での支払いを嫌がります。たま~に、「お釣りがない💢」とキレられ、ぼったくられることもあります。

②人前で手持ちのお金を確認した。⇒この行為を発展途上国や貧困地帯でやると、空腹の鯉に餌を撒いたようなものです・・・。「あいつ、カネ持ってんじゃん!!やっちまおうぜ!!」ってなるのは必然です。


③帰り道を安易に考えた⇒海外旅行で気持ちが大きくなったり、開放的になることは多々あります。はしゃいで良い場所、異文化的な解放感を楽しむイベントはしっかりと精査した方が危険を避けることができます。


唯一正しかった判断は「逃げた」ことです。

よく海外の歓楽街で羽目を外して喧嘩になる話はよく聞きますが、日本とは違い、刃物出てきます。平気で瓶で殴ってきます。ひどい時はピストルをチラ見させてきますので、逃げるが勝ちです。もし、逃げられない状況であれば、迷わず金で解決をお勧めします。

まあ、そもそも、そんな危ない場所に近づかないのが賢明です。


たまに「懐かしのヒットソング」で「Runner」が流れると、口の中が乾きます💦








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